
本大会のオリジナルロゴデザインは、日本とインドを繋げる象徴のように意図されて作られています。日本の象徴の太陽とアーユルヴェーダの象徴の月も入っています。
【中心に描かれたダンヴァンタリー神について】
ダンヴァンタリー(医神)は、ヴィシュヌ神の化身としても崇められるため、ヴィシュヌ神の持つ、スダルシャナ・チャクラや、シャンカ(法螺貝)を持つ姿が多いです。しかし、4つの腕があるため、アーユルヴェーダの守護神としての表現では、薬壺(アムリタ壺)と薬草が強調されて、手に持っている姿が多くあります。ロゴがこの形になった理由がいくつかあります。
ヒルでなく薬草を持っている姿
神像の目的により、強調される持ち物が変わることがあります。
例えば、薬草の代わりに薬用蛭(ヒル)を持っている姿も多くあります。
ただ、今回の学会のテーマが若返りでもあるので、その意味からヒルではなく、今回は薬草を手に持った姿でロゴは表しています。
【ヒル vs 薬草 の対比】
項目:ヒル(Leech) 薬草(Herb)
意味:瀉血・毒素除去・外科 若返り・強壮・自然治癒
出典:『スシュルタ・サンヒター』『チャラカ・サンヒター』など
象徴:外科的アプローチ、内科的アプローチ
使用目的:局所的な毒素排出、全身の体質改善
左手に壺を持っている姿
壺は「保持・保存」の象徴であり、受容の手(左)で下方に持つのが自然な形とされています。
また、アムリタ壺は重みがあるため、バランス的にも「左手下」に収まりやすいという理由もありました。
医療守護神としての表現で、優先される持ち物は、アムリタ壺と薬草の二つです。壺を左手下、薬草を右手下に持った姿になっています。
手の位置 持ち物
【右上の手】スダルシャナ・チャクラ(円盤) 円盤形の武器で、邪悪や病を断ち切る象徴。
病気・無知・悪を断ち切る象徴。真理の刃。
【左上の手】法螺貝(シャンカ)響きによる浄化、プラーナ(生命力)の振動を象徴。吉兆の音。
【左下の手】アムリタ壺(不死の霊薬) サムドラ・マンタナ(乳海攪拌)で出現した、アムリタを保持。
アーユルヴェーダの根本象徴。霊薬・若返り・生命の本質。アーユルヴェーダの核心。
【右下の手】薬草 ヒマラヤのハーブなど。医療・治療・自然との調和の象徴。
グジャラート・アーユルヴェーダ医学大学の銅像を模倣
この神像の持ち物と持っている手の構成は、グジャラート・アーユルヴェーダ大学の銅像でも採用されている典型的な様式です。「治す力」+「守る力」+「霊的覚醒」+「不死の叡智」という4つの軸が調和しています。また、祈祷や学びの場としての大学の象徴性を強調し、医学の神—ヴィシュヌの化身としてのダンヴァンタリの全機能(医術・浄化・息・霊薬)を網羅しています。
スダルシャナとシャンカはヴィシュヌの持ち物でもあり、ヴィシュヌの化身であることの証明でもあります。